ストライクダガー(Strike Dagger)は、テレビアニメ『機動戦士ガンダムSEED』を初めとしたコズミック・イラ作品に登場する架空の兵器(モビルスーツ・MS)。(型式番号:GAT-01)
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生産コストの低下を目的とした本機は、制式量産型であるダガーと比較すると、背部ストライカープラグの排除を始め、頭部ブレードアンテナ及び機関砲の半減、各部装甲の単純化などのデチューンが施されている。機体の基本骨格にはストライクと同系列のX100系フレームを採用。背部ストライカープラグの代替として同規格の簡易アタッチメントが設置され、空挺降下用のパラシュートパックなど簡易的な装備なら装着・運用が可能である。
標準武装としてGAT-Xシリーズで実用化された小型携帯ビーム兵器を装備。ザフトのジンやその上位機であるシグーを上回る攻撃力を有する。
操縦用OSにはナチュラル用「新型OS」[1]が採用された。開発において最大の懸案とされたこのナチュラルパイロット用OSも実用レベルの完成度が確保され、低錬度のパイロットでも充分に性能を発揮する事が出来る。本来アークエンジェルの艦載機である5機のG兵器は地球軍本部JOSH-A到達以前に様々な理由で全機失われており[2]、ストライクダガーのシステムは大西洋連邦デトロイト市のメーカーの独力開発になっている。
カラーリングはストライクと同様のトリコロールに塗装され、ホワイト部は淡いグレーに変更されているのが特徴である。
後にこの機体をベースとした様々な派生機が開発されている。
開発経緯
地球連合軍は、初の制式モビルスーツ(MS)としてGAT-X105ストライクを原機とする量産機ダガーを開発した。この機体は、ストライク最大の特徴であるストライカーパックシステムを始め機能・性能の多くを相応のダウングレードを経て受け継いでおり、モビルアーマー(MA)や航空機、戦車などの在来兵器群に替わる連合の新たな主力機として量産・配備が決定していた。
しかし時局は急を要しており、連合はMSの頭数を揃えるためにより迅速に調達可能な簡易量産機の生産を優先した。そうした経緯で誕生したのがストライクダガーである。ストライクの直接の量産機はダガーであるが、制式化時期が逆転したために、本機が「ストライク」の名を冠する事となった。
武装
M703 57mmビームライフル
量産機用としては初の外部電源型ビーム銃器。機関部の設計は デュエルのビームライフルを基本に、ダットサイト?レシーバーにかけてのパーツは52mm機関砲ポッドと共通とし、生産性の向上を図っている。基本構造を変えることなく戦後もマイナーチェンジが重ねられ、C.E.73年に生産されているモデルは型番がM7045/F7となっている(70年式3型→70年式45/F7型)。
書籍によってはグレネードランチャーが付属しているとされているが、劇中では使用されなかった為真偽の程は定かではない。なお連合系量産型MSのライフル発射音は、スター・ウォーズのストーム・トルーパーやクローン・トルーパーが使用しているブラスターライフルと同じ。
ES01 ビームサーベル
格闘戦用の斬撃武装。ストライカーシステムを持たないため、直接機体背部に設置されている。GAT-Xシリーズと違い装備数は1基のみ。重斬刀の刀身も容易に切断可能で、ビーム兵器及びその防御装備を持たないジンやシグーに対し高いアドバンテージを持つ。その後もダガー系MSの標準装備としてマイナーチェンジが繰り返され、「ブロック35F」にまで発展する。
ビーム刃の色はイージスのサーベルと同じく黄色。以降の連合系量産型MSのサーベルの色も同色で統一されている。
75mm対空自動バルカン砲塔システム「イーゲルシュテルン」
GAT-Xシリーズと同型の対空用迎撃火器。生産性優先の為、頭部左側にのみ装備されている。
対ビームシールド
ダガー系MSに広く装備される対ビームコーティングシールド。実体兵器に対しても充分な耐性を持ち、ジンの重斬刀なら受け止める事が出来る。
GAT-X機やオーブ系MSが装備する直線構成のシールドと異なり、曲面的なデザインが特徴。初期設定(ストライクの初稿時点)ではこのシールドがストライクの装備となる予定だった。
パラシュートパック
背部アタッチメントに装備されるパラシュート内蔵バックパック。オーブ解放作戦の際、輸送機からオーブ本土へ降下した空挺部隊所属機が装備した。ビームサーベルを撤去しないと装備出来ない。
劇中での活躍
パナマ防衛戦において、第13独立部隊所属の多数機が投入され、ザフト軍のMS部隊を相手に優勢を保っていたが、グングニールによって行動不能に陥っている。
オーブ解放作戦ではM1アストレイを中心とするオーブ国防軍に対し終始優勢を保ち同国を占領、それと平行して行われたビクトリア奪還作戦においても数的優位性もあって勝利を収め、戦争継続を可能とするなど反抗作戦の中核を担う。
ボアズ攻略戦ではゲイツを主力とするザフトMS部隊と互角以上の戦いを繰り広げた。
『SEED MSV』では、第二次ヤキンドゥーエ攻防戦後は、正式量産機である105ダガーや次世代機のダガーLの配備に伴い、南アメリカ合衆国などの途上国へ払い下げられ、南アメリカ独立戦争では新旧ダガータイプ同士の戦闘が繰り広げられた。
『機動戦士ガンダムSEED DESTINY FINAL PLUS 選ばれた未来』では、オーブに合流した地球連合艦隊に姿が確認できるが、これは月面以外の宙域にある連合の拠点やコロニーに配備されていた機体と思われる。
その他
ダガーシリーズとGAT第2期シリーズを開発したメーカーの具体的な社名は明かされていないが、国防産業連合に加盟している某企業であり、ミシガン州デトロイト市に本社があるという。ちなみに、『SEED』が放送されていた2003年まではアメリカ車両メーカー“ビッグ3”の一角を為す軍需グループ企業がデトロイト市にあったが、3社のうち2社が1982年と2003年にジェネラルダイナミクスランドシステムズ社に買収され、隣町のスターリングハイツ市に引っ越してしまった。このため、現在はもうデトロイトに大きな軍需産業の本社は無い。
PS2ゲーム『機動戦士ガンダムSEED 終わらない明日へ』のキラ編「舞い降りる剣1」序盤のムービーシーンにて、アラスカの地球連合総司令部に黄色と緑色のストライクダガーが登場。しかし登場直後に2機とも撃破され、その後一切語られない為詳細は不明。背部にES01 ビームサーベルを装備していないのが特徴。ストライクダガーのシステム実証機と記載されている資料がある。
ストライクダガー[GOLD]は、ゲームキューブソフト『SDガンダム ガシャポンウォーズ』の隠しユニットとして登場する金一色のストライクダガー。通常のストライクダガーより強いユニットで、隠しパスワードによってのみ入手が出来る。同ゲームではザク、ジム、ネモ、ガザC、ジン、M1アストレイにも同様の隠しユニットが存在する。
『SEED』シリーズでは『機動戦士ガンダム』のジムのリメイクに相当し、主人公機(ガンダム)をベースにして量産したという設定や、頭部センサーがゴーグルで覆われ、かつ背中にビームサーベルを1本のみの装備などデザイン面においてもそのまま受け継がれている。
ロングダガー
ロングダガーは(Long Dagger)、『機動戦士ガンダムSEED ASTRAY』に登場するMS。(型式番号:GAT-01D)
ストライクダガーと同時期に開発された上位機種。ナチュラル向けに安定した性能・操縦性を目指したストライクダガーと異なり、優れた身体能力を持つ戦闘用コーディネイター「ソキウス」専用に開発された高性能機である。部品の半数以上がストライクダガーと共通であるため、生産性にも優れている。
ストライクの後継機というよりは、GAT-X102デュエルのコンセプトを受け継いだ機体であり、本来は「デュエルダガー」と命名されるはずであったが、ザフトに鹵獲されたMSの名称を冠する事に連合軍内部で強い抵抗感があり、その結果「ロングダガー」という名称になった。しかし、結局は後に本機をナチュラル仕様に改修した機体に「デュエルダガー」の名称が与えられる事となった。デュエルダガーの完成後、本機の生産は中止された。
ジャン専用ロングダガー
連合所属時代のジャン・キャリーがジンに続いて搭乗した機体。
白系統のパーソナルカラーに塗装されているが、性能は通常機と変わらない。この機に乗り換えた頃は、「煌く凶星「J」。の異名は敵味方問わず知られており、監視というよりは戦意高揚や敵に対する威圧の意味が強いと思われる。
パナマ攻防戦でオリジナルというべきデュエルと交戦。性能、パイロット能力とも互角か、むしろジャン優勢であったが、グングニール発動により他のストライクダガーと共に行動不能となり敗北した。しかしデュエルのパイロットは止めを刺さなかったためジャンは生き残った。なお、ジャンはこの一戦を最後に地球連合軍を除隊している。
デュエルダガー
ロングダガーをナチュラル向けに改修した機体(型式番号:GAT-01D1)。
青系統の機体色以外はロングダガーとほぼ同一機だが、OSの調整によってナチュラルでも操縦可能な機体となっている。主にエースパイロットを中心に配備されている。
フォルテストラ
着脱式の追加装甲ユニット。元々の本機の設計には盛り込まれていなかった装備だが、アークエンジェルが記録したアサルトシュラウド装備型デュエルとの交戦データを基に開発・実装された[3]。右肩部のリニアキャノンや左肩部のミサイルランチャー等、武装の構成もデュエルのアサルトシュラウドに酷似している。
このフォルテストラは内蔵火器やスラスターによって火力・推進力を大幅に向上させる。装備後は重量増加による運動性低下という欠点があるため、任意に排除する事も出来る。また、装甲排除時に生じる隙は、排除と同時に閃光弾を発光させ、敵の視界を一瞬奪う事で対処出来る。
フォルテストラは「強いドレス」という意味。
105ダガー
ダガー(Dagger)は、月刊ホビージャパン連載『ガンダムSEED MSV』で設定されたMS。(型式番号:GAT-01A1)
ストライクダガーで排除された各種機能を盛り込んだストライクの正当な量産機。ストライクの型式番号「GAT-X105」を取って通称「105ダガー」(イチマルゴダガー)と呼ばれる。
ストライクダガーでは見送られたストライカーパック用プラグを持ち、バックパックを換装する事で様々な戦況に対応出来る。ストライクのスペックに再検討を加え、ストライクダガーのものに更に改良を加えた新OSを搭載した事で、パイロットの能力を問わない扱いやすい機体となっている。
この他ストライクダガーとの相違点としては、頭部センサーのスペックがストライクと同レベルに引き上げられた事や、コクピットや動力部などのバイタルエリアにラミネート装甲を採用した事でビーム兵器への耐性が大きく向上している点等が挙げられる。なお、PS・TP装甲はコストの削減の為採用されていない。
量産1号機のロールアウト時期はストライクダガーとほぼ同じ(一説にはストライクダガーよりも先)であったが、その後は生産性の高いストライクダガーが優先して量産された為、戦時中の生産数はわずか23機(システム実証機1、試作機2機を含む)に止まり、一部のエース級パイロットを中心に配備された。戦後は名実共に地球軍主力MSとなり、また、マイナーチェンジが繰り返し実施され、最終的に「ブロック7」にまで発展した(具体的改修点は明らかにされていない)。南アメリカ独立戦争時には、ダガーL部隊の指揮官機として、多数が実戦投入されている。
本来雑誌、書籍等紙媒体がメインのMSV機体であるが、『SEED DESTINY』第38話のヘブンズベース防衛シーンにて、数カットながらランチャーストライカーやジェットストライカーを装備した機体が数機登場している。再編集版の『機動戦士ガンダムSEED DESTINY FINAL PLUS 選ばれた未来』では、メサイア墜落のシーンでオーブ第2艦隊に合流した一部連合軍の所属機と思われる機体の残骸が確認出来る。
ガンバレルダガー
ガンバレルストライカーを装備した機体。
元々ガンバレルストライカーは、アラスカ(JOSH-A)に帰投したアークエンジェルに、ムウ・ラ・フラガ専用装備として配備される予定であったが、ムウがアラスカでアークエンジェルと共に脱走したため実現する事はなかった(連合としては、ストライクの活躍がコーディネイターではなくナチュラルのものであったとして宣伝したい意図があり、そのためエンデュミオンの鷹の二つ名で知られるムウがストライクに搭乗していたとし、それまでの戦いも彼が行っていたかの様に見せかける予定だった)。
その後、月下の狂犬の二つ名で知られるモーガン・シュバリエに高度な空間認識能力がある事が判明し、ガンバレルストライカーは彼の105ダガーに装備された。
モーガンはボアズ攻略戦で本機を駆り、高い戦果を上げている。第二次ヤキン・ドゥーエ攻防戦では、公式外伝であるホビージャパンのMSV戦記では、5機の105ダガーを率いてドクターことミハイル・コースト率いるジン・ハイマニューバ6機と交戦。ミハイルを追い詰めるものの、ジェネシスの発射で戦いは中断(ミハイルは味方からのメッセージで離脱)。ガンバレルは4機の内3機がジェネシスに巻き込まれ、部下達も全員ジェネシスの犠牲者となった。
なお、コミカライズ版では部下の無鉄砲な行動が逆にジェネシスの射線から逃れる事に繋がり、その後部隊を率いてジェネシスに取り付こうとしたが、火器運用試験型ゲイツ改に阻まれ機体は大破している。
その他、戦中にはカナード・パルスのハイペリオンと、戦後の南アメリカ独立戦争では偽情報によって宇宙へと上がってきたエドワード・ハレルソン搭乗のレイダー制式仕様と交戦している。
105スローターダガー
『機動戦士ガンダムSEED C.E.73 STARGAZER』に登場。(型式番号:GAT-01A2R)
一般の01A1にマイナーチェンジを加え、若干の性能向上を図ったカスタム機。第81独立機動群「ファントムペイン」の主力機としてウィンダムと共に配備された。通常は単に「スローターダガー」と略される。
改修前に比べ外見上の差異は無いが、機体色が黒・グレー基調の専用色に変更されている。背部には大気圏内飛行が可能な程に出力強化されたエールストライカーを標準装備する。
「スローター(Slaughter)」とは「虐殺」、「殺戮」、「屠殺」などの意味。
スローターダガーは、「105ダガーにマイナーチェンジを加えた改良型」に「エールストライカーを標準装備した機体」であり、それにより「いかなる戦況にも対応可能なフレキシビリティを持った万能モビルスーツ」である。オーブ連合首長国領海内でのマーシャン殲滅作戦では、標準装備であるエールストライカーでは無く、パイロットの性格と能力に合わせてソードストライカー、ランチャーストライカー、I.W.S.P.、ライトニングストライカーを装備して出撃した。
なお、エールストライカー装備時の重量が68.09tとされていが、本来エール実装時のダガーの重量は77.35t(ダガー57.05t+エールストライカー20.30t)である為、機体かエールストライカーのどちらかが10t近く軽量化されている事になる。
劇中での活躍
『機動戦士ガンダムSEED C.E.73 STARGAZER』劇中では第2話でスウェン・カル・バヤン中尉駆るストライクノワールと共に、キルギス基地を襲撃したザフト系ゲリラ掃討作戦に参加。ゲリラが潜伏している疑いのある難民キャンプを脚部対人機銃で無差別攻撃した。第3話ではD.S.S.Dトロヤステーション攻撃に参加、D.S.S.Dのシビリアンアストレイ部隊と交戦している。
武装
40mm口径近接自動防御機関砲「イーゲルシュテルンII」
両側頭部に内蔵された対空機関砲塔。75mm口径であった従来のイーゲルシュテルンを小口径化し、装弾数の増加を図っている。
GAU8M2 52mm機関砲ポッド
ヤキン戦役戦中に完成した23機に支給されたもので、01A1最初期の携帯兵装。本来はGAT-333レイダー制式仕様のパイロンに設置される航空兵装の1つである[4]。M703ビームライフルの量産が進むまでは01A1の主兵装として重用された。ビームライフルの生産技術が確立されると、本銃の生産ラインは内部構造を改めた次項MX703Gへ移行した。
MX703G ビームライフル
連合軍の兵器改変ガイドライン71Dに準拠して試作されたシステム型ビーム兵器。ビーム兵器と実体弾兵器を共通プラットホームで共用する事を目的に開発された。 形状はGAU-8M2 52mm機関砲ポッドと全く同一であり、内部機構はともかく外装の共用化には成功している。元々試作火器であるのと、M703Kビームカービンがより普及したため、本銃の配備はスローターダガーなどごく一部の機体に限られた。
M703kビームカービン
C.E.73年時の携帯火器。ダガーLにも多く供給された火器、劇中ではヘブンズベース所属機が使用した。
12.5mm対人機関砲
足の甲部に内蔵された50口径(12.5mm)の対歩兵用機関砲。従来のMSの装備では対人用としてはオーバーキルとなるため用意された。
MSに対歩兵専用の火器が装備されたのは連合、ザフト両軍を通じて初である。しかし、50口径の機関砲はどちらかと言えば対物兵器に属されるものであり、対人用としてはいささか威力過剰である。コズミック・イラでは設定上戦闘用パワードスーツが存在する為、その対策と思われる。漫画版でも使用されていて難民キャンプを一掃した。漫画の描写では大人が真っ二つに吹き飛んでいる。
ちなみに、バリー・ホーはこの銃に撃たれたことがあるが、劇中描写では拳銃程度の威力にしか描かれていない。
ES01 ビームサーベル
ストライクダガーと同型のビームサーベル。予備と合わせて2基装備されている。
背部にはストライカーパックの接続プラグが存在するため、設置箇所は両腰に変更されている。
その他
ホビージャパン誌での「SEED MSV読者人気投票」で第1位に輝いた。
バスターダガー
バスターダガー(Buster Dagger)は、『ガンダムSEED MSV』で設定されたMS。(型式番号:GAT-A01/E2)
105ダガーをベースに開発されたGAT-X103バスターの量産機。当初はバスターと同等の装備を持つ「バスターストライカー」として開発されていたが、より高度な砲撃能力を求めた結果、パックを固定装備化した専用機開発に変更された経緯を持つ。また、GAT-X131カラミティ用の火器の搭載も検討されていたが、量産機としては火力過剰と判断され廃案となった。
両肩ミサイルポッドはバスターの半分である3連装方式に変更されているが、両脇の砲はバスターと同一の装備が採用され、同様に両者を連結して対装甲散弾砲、または超高インパルス長射程狙撃ライフルとして運用することも可能である。また、バスターの弱点であった格闘能力の低さをカバーするため、オプションとして両腕ハードポイントにビームサーベルを設置する。
生産された機体はC.E71年8月8日に開始された連合軍の「八・八作戦」の一環であるオーストラリアの「エアーズロック降下作戦」に初めて投入された。中でも、レナ・イメリア中尉(後に大尉)機の軽快な機動とミサイル乱射による弾幕を有効利用した戦法は、正に彼女の異名である「乱れ桜」に相応しいものであった。
ダガーN
NダガーN(N Dagger N)は、『ガンダムSEED DESTINY MSV』で設定されたMS。(型式番号:GAT-SO2R)
105ダガーをベースに開発された特殊戦用機である[5]。本機が担うこの「特殊戦」とは、GAT-X207ブリッツと同じミラージュコロイドシステムによる隠密性を活用したもので、敵防衛拠点や前線後方施設の破壊ないし索敵、要人の誘拐・暗殺といった非正規戦を指す[5]。また、現段階で確認できる地球連合軍が就役させた唯一の核動力モビルスーツでもある。
105ダガーをベースに、GAT-X207 ブリッツの機能を盛り込んだ実験機名目で開発された。頭部は二つ眼のデュアルセンサーを露出させたいわゆる「ガンダムヘッド」となっている他、ブレードアンテナもブリッツと同型のものが使用されている。これらの点から「ブリッツの量産型」を前提として開発された機体と思われる。システム面の原型機であるブリッツがロールアウト直後にザフトに強奪されたため、開発不能が危惧されたが、増加製作されていた実験機が数機存在したため事なきを得たという[5]。
この機体は、Nジャマーキャンセラーにより動作保証された核エネルギーを動力源にしている。これは、ミラージュコロイドを機体表面に定着させるための電場形成に大量の電力が必要とされるためである。ミラージュコロイド使用状況下での活動時間は、ブリッツに比べて大幅に延伸しており、事実上半無制限と言ってよい。更に、宇宙空間において浮遊物等が存在する場所では、バーニア噴射の代わりに前腕、膝、足先などから射出されるアンカーにより移動できるため、熱紋センサーにも探知されない(このアンカーは武器としても使用可能)。
機体そのものがユニウス条約に抵触しているため、公式記録上は存在しておらず主に非公式部隊が運用しているが、ヘブンズベース戦の際、ワイルドダガーと共にニーベルングの警護に配備されていたことが確認されている。また、ロード・ジブリールの護衛としてオーブまで同道していたと思われる機体が存在する(パイロットは既に逃亡していた)。
開発はユニウス条約締結と同時に中止された事になっていたが、スタッフ共々民間企業へ出向するという形で継続されていた。スタッフは自らを「シノビマフィア」「ニンジャワークス」と名乗っていたという。
ブリッツの機体色が黒に近い暗青色であるのに対し、本機は暗緑色である。
また、非公式の機体である為、運用を行うのは主に『一族』のマティス率いる情報部や、ファントムペイン所属のパイロットである。
型式番号のSOは「Special Operation」特殊作戦の略。
DFH-S2026 攻盾システム「シルトゲヴェール」
その名の通り盾(シルト)と銃(ゲヴェール)=70mm高エネルギーブラスターを備えた攻防一体の装備。
ブリッツの「トリケロス」の後継型、もしくは簡易版と思われる。
ピアサーロック「ハーケンファウスト」
機構そのものはブリッツの「グレイプニール」と同型。クローの形状は熊手状に変更されている。射出以外にもそのまま格闘武装として使う事も可能。
ハーケンファウストとは、ドイツ語で「鉤の拳」の意味。
GES-D07G+ 対装甲刀
左腰に装備された大小2振りの刀剣。ストライクのアーマーシュナイダーの改良モデル。機体の意匠を反映してか忍刀の様な形状を持つ。
ダガーL
ダガーL(Dagger L)は、『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』及び外伝『機動戦士ガンダムSEED DESTINY ASTRAY』に登場するMS(型式番号:GAT-02L2)。
C.E.73年時における地球連合軍の主力機で、105ダガーと同様のストライカーパックシステム対応機。胴体部ラミネート装甲の排除や装甲の削減など、随所にコストダウンがなされているが、基本性能は105ダガーにほぼ匹敵する。
第二次ヤキン・ドゥーエ攻防戦の時点ではかなりの数が量産され月基地に配備されていたが、ジェネシスに脅威を感じた地球連合軍上層部によって地球に強制的に帰還させられていたため、出撃は無かった(最近の文献によれば、本来、同機は、ヤキン・ドゥーエ陥落後の、プラント制圧戦を目的に開発されたらしい)。その為、実際の初陣は南アメリカ独立戦争からで、以降はC.E.73年まで地球連合軍の主力として運用されていた。同じくストライカーパックシステムを採用した次世代型主力機GAT-04ウィンダムの配備が本格化し、各戦線で交換配備が進んでいる。
ダークダガーL
漆黒に塗装されたダガーL。アーモリーワンでのガンダム強奪作戦の陽動で港に停泊するザフト艦の攻撃に使用された。通常のダガーLにステルス機能を追加しているが、これは視認性を抑える処置であるため、ミラージュコロイドなどの本格的なステルス機能は装備されていない。劇中ではファントムペイン専用機として運用されていた。
武装
M2M5 トーデスシュレッケン12.5mm自動近接防御火器
頭部と胸部に各2門ずつ設置される近接防御火器。イーゲルシュテルンに比べ6分の1という小口径だが、弾芯や炸薬の改良などによって威力の低下は2分の1に抑えられている。小口径化に伴うスペースの余裕から装弾数が増加している。
トーデスシュレッケンとは、ドイツ語で「死の恐怖」の意味。
M703k ビームカービン
「M703 57mmビームライフル」の短銃身モデル。連合、ザフト、オーブ全軍を通じて従来のビームライフルよりもかなり小型で、そのサイズはカービン(小銃)よりもむしろMS用のハンドガンと言える。威力や射程距離よりも取り回しや速射性を重視した装備。
Mk315 スティレット投擲噴進対装甲貫入弾
両腰部のアーマーに格納される投擲用の短剣。投擲後はロケット推進によって目標に到達し装甲を貫徹、内部で炸裂しダメージを与える。
Mk39 低反動砲
MSの全高に匹敵するサイズの肩掛け式携帯火砲。ザフトのジンが装備する無反動砲より大型。劇中ではダークダガーLがアーモリーワンの宇宙港を攻撃するのに用いられた他、通常型のダガーLにも装備されている。弾種は不明。
劇中の活躍
『SEED DESTINY』第2話にてガーティー・ルーの艦載機として初登場。奇襲とはいえ少数機でアーモリーワンより迎撃に出たザフトのMS部隊を圧倒しセカンドステージシリーズ奪取に貢献した。他に第18話にではインパルスのビームライフルを破壊するなど後継機であるウィンダムに比べて印象的なシーンがある。
『機動戦士ガンダムSEED DESTINY FINAL PLUS 選ばれた未来』では、デスティニープランに反対したオーブ軍のM1アストレイやムラサメと共闘する本機の姿が確認されている。
ワイルドダガー
ワイルドダガー(Wild Dagger)は、『ガンダムSEED DESTINY MSV』で設定されたMS。(型式番号:GAT-X399/Q)
地球連合軍第81独立機動軍「ファントムペイン」がザフトより奪取したZGMF-X88ガイアの解析データを基に開発された実験機。
外見、変形機構共ガイアとほぼ同一だが、頭部センサーや手持ち武器など、各所にダガーLのパーツが流用されている。可変MSとカテゴライズされているため、イージスやレイダーと同じくX300のナンバーが与えられている。なお型番のQは「Quadruped」(英語で四足獣の意味)の頭文字。
四足形態時の頭部は専用ガトリング砲や専用ビームサーベルのアタッチメントになっており、尻部には尻尾状の多目的滑空砲が搭載されているなど、ソフトスキンから空陸の重装甲目標まで幅広い対処を可能としている。
連合軍はMSを含めた従来型の陸戦兵器では、ザフト軍のバクゥタイプが有する不整地機動力に対抗困難なのを痛感しており、同様なコンセプトの陸戦型MSの開発に乗り出した。ところが、経験、ノウハウの不足から、この新機軸の兵器開発は困難を極め、更にユニウス条約締結による軍縮の煽りを受け一旦開発は中断される。
しかし、ファントムペインによってもたらされたガイアのデータにより、四足型MSへの二足歩行型MSの技術応用の目処が立ち、ガイアの模倣という形で開発は再開された。また、ダガーLのパーツを大量に流用する事で、この種の兵器としては破格の低コストを実現した。
本機は試作機であるにも関わらず発注数は72機にのぼり、そのうち70機が実際に製造されている[5]。
ブレイク・ザ・ワールド事件後に開発がスタートし、先行完成機がヘブンズベース戦に投入された。その後は外観を含むその心理的威圧能力も買われて低強度紛争向けの任務で重宝され、西ユーラシアや中東地域の反連合ゲリラ討伐に多用されたと言われる。